シネマの流星

映画とは魔法。どこでもドアであり、タイムマシン。映画館の暗闇はブラックホール。スクリーンの光は無数の星たち。映画より映画館のファン

県警対組織暴力

県警対組織暴力

歴代の日本映画、いや世界映画でも最大級のパワーをもつ。『仁義なき戦い』と義兄弟の盃。音楽ではなく視覚。アクションでもバイオレンスでもなく純粋無垢な暴力。破壊と創造の美。警官がヤクザよりヤクザな爽快、女の武器を使って自白させる川谷拓三の取り調べ。人情は暴力より強い。拳銃より力を持つのがダンヒルのライター、お茶漬け、茶碗。侘び寂びがあるから暴力が生きる。最後は松方弘樹菅原文太も自分たちの故郷である暴力に帰省する。その先に待つのは家族ではなく死。聖なる予定調和。

あらすじ

昭和38年。日本の倉島市では、暴力団の抗争が続いていた。 大原組の若衆頭と固い絆で結ばれている刑事・久能が癒着も辞さず肩入れする一方、川手組と利害を共有する県上層部は、大原組を撃滅するために行動を始める。