
- 原題:The Cincinnati Kid
- 公開:1965年10月15日
- 日本:1965年10月30日
- 監督:ノーマン・ジュイソン
- 出演:スティーブ・マックイーン、エドワード・G・ロビンソン
- 撮影: フィリップ・H・ラスロップ
- 脚本:リング・ラードナー・ジュニア、テリー・サザーン
- 原作:リチャード・ジェサップ
- 音楽: ラロ・シフリン
- 主題歌:レイ・チャールズ「The Cincinnati Kid」
- 配給:メトロ・ゴールドウィン・メイヤー
- 上映:103分
あらすじ
スティーブ・マックイーン、ノーマン・ジュイソンの最高傑作。昔、会社の上司と高円寺の沖縄居酒屋でマックの最高傑作を毎年言い争っていた(上司は『砲艦サンパブロ』)
ニューオーリンズの町に、ギャンブルの世界で30年も君臨する大物“ザ・マン”ことランシー・ハワード(エドワード・G・ロビンソン)がやって来る。ポーカーの若手の名手であるシンシナティ・キッドことエリック・ストーナー(スティーブ・マックイーン)は勝負を挑む。
映画レビュー
それまで嫌いな俳優だったマックを心酔するまでに変えてくれた作品。マクドナルドを「マック」と呼ぶのに嫌悪感を覚えるのは、自分にとっての「マック」はスティーブ・マックィーン以外に有り得ないからだ。
「お金はギャンブルの哲学を理解するための手段」。今作には滅びの美学が詰まっている。マックの半眼とスマイルがそれを訴えかける。
「ギャンブルの哲学」とはなにか?ポーカーで大事なことは、勝つか負けるかではなく、楽しめるかどうか。キッドは最後に借金を背負っても、ギャンブル(少年とのコイン勝負)をやめない。
ザ・マンから「女は身を滅ぼす」と忠告されようが、女遊びをやめない。ギャンブルは男に敗北を教えるために存在する。敗者のために存在する。勝利は一瞬の栄光をもたらす。しかし、その後はどうか。抜け殻の人生が待っている。男は負けるから起き上がる。明日を懸命に生きる。ギャンブルは敗北こそ男の幸せであることを教える。ギャンブルに負けることは、幸福を勝ち取ることなのだ。
「敗北」とは「敗れることに背く」と書く。負けに背く、負けと戦う。次の勝利に向かう。本当の敗北は勝負(ギャンブル)の舞台から降りたとき。勝者である エドワード・G・ロビンソンはフェイク。敗れてもなおポーカーと女遊びを続けるキッドこそが真のザ・マンなのである。
シンシナティ・キッドのポーカー

キッドとザ・マンが繰り広げるカードゲームは「スタッド・ポーカー(Stud poker)」と呼ばれるもの。5枚で行う「ファイブ・スタッド・ポーカー」と7枚で行う「セブン・スタッド・ポーカー」などがある。
【スタッド・ポーカーのルール】
- 1枚目のカードを伏せ、2枚目は表にして各自に配る
- ローカードの人から強制第1ベット
- 次に3枚目は表にして各自に配り、ハイハンドの人から第2ベット
- 4枚目は表にして各自に配り第3ベット
- 最後に5枚目は表にして配って第4ベットで勝負
最初に表向きと裏向きのカードを一枚ずつ配られ、表向きのカードが一番弱いプレイヤーからベットが始まる。二度目からは、表向きのカードが一番強い人からベットが始まる。その後は表向きでカードが配られていき、手札が5枚になるとショーダウン(対決)となり、役の強さで勝敗が決まる。
会社の上司とマックの最高傑作を語り合った憶い出

元旦の午前2時からスポーツ新聞・校閲部の上司とマックの最高傑作を語り合った憶い出のエッセイ集。
新海誠 監督の映画レビュー集を出版しました

新海誠監督ご本人も気づかなった作品の深淵に迫った映画レビュー集です。