映画レビュー
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(原題:There Will Be Blood)は、2007年公開のアメリカ映画(日本公開2008年)。監督・脚本はポール・トーマス・アンダーソン。原作はアプトン・シンクレアの小説『Oil!』。主演はダニエル・デイ=ルイスで、その鬼気迫る…
『春泥尼』は、週刊サンケイ連載の今東光原作をもとに、「麻薬3号」の松浦健郎が脚色、「雌花」の阿部豊が監督した異色の文芸ドラマ。制作は日活。撮影は峰重義。主演は筑波久子、共演に二谷英明、左幸子、岡田眞澄ほか。 スタッフ 監督:阿部豊脚色:松浦健…
『エルネスト』は、2017年に公開された日本・キューバ合作の青春伝記映画。監督は阪本順治。主演はオダギリジョー。 チェ・ゲバラと共に革命に身を投じた日系ボリビア人、フレディ・前村・ウルタードの生涯を、姉弟による伝記『革命の侍』をもとに映画化して…
『秒速5センチメートル』は、2007年に公開された新海誠の同名アニメーション映画を原作に、映像作家・奥山由之が監督を務めて実写映画化した、2025年製作のドラマ。 「SixTONES」の松村北斗が主人公・遠野貴樹を演じ、高畑充希、森七菜、宮﨑あおい、吉岡秀…
『パンチドランク・ラブ』(原題:Punch-Drunk Love)は、2002年公開のアメリカ映画(日本公開2003年)。監督・脚本はポール・トーマス・アンダーソン。主演はアダム・サンドラー。コメディ映画で知られていたサンドラーが、抑圧と孤独を抱える男をユーモラ…
『ブギーナイツ』(原題:Boogie Nights)は、1997年公開のアメリカ映画(日本公開1998年)。監督・脚本はポール・トーマス・アンダーソン。1988年の短編『The Dirk Diggler Story』を自作で長編化し、実在のポルノ男優ジョン・ホームズをモデルに、1970年代…
『あん』は、2015年公開の日本映画(仏・独共同製作)。監督・脚本は河瀨直美、原作はドリアン助川。どら焼き屋「どら春」に現れた老女・徳江(樹木希林)が、その比類ない粒あんで店と人の心を変えていく。ハンセン病差別の記憶と向き合いながら、「作る」…
『ダークナイト』は、2008年公開の米英合作のスーパーヒーロー映画。監督はクリストファー・ノーラン。『バットマン ビギンズ』に続く「ダークナイト・トリロジー」第2作で、バットマン/ブルース・ウェイン(クリスチャン・ベール)が、素性不明の犯罪者ジ…
『道頓堀川』は、1982年公開の日本映画。監督は深作欣二、脚本は野上龍雄と深作欣二。宮本輝の同名小説を、ネオンの反射が川面に揺れる大阪・道頓堀を舞台に映画化する。19歳の美大生・邦彦と年上の女将・まち子の恋、かつて日本一と謳われた元ハスラーの父…
『過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい 写真家 森山大道』は、写真界の巨匠・森山大道を追った2020年製作のドキュメンタリー映画。監督は岩間玄。2019年に「ハッセルブラッド国際写真賞」を受賞し、80歳を超えてなお現役で活動を続ける森山の姿に迫る…
『ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ』は、2018年製作のイタリア・フランス・ドイツ合作のドキュメンタリー映画。クラウディオ・ポリ監督が、ナチス・ドイツがヨーロッパ全土で行った美術品の略奪と、それに翻弄された人々の運命を描く。1933年から45…
『オーバー・フェンス』は、2016年公開の日本映画。監督は山下敦弘、脚本は高田亮。原作は佐藤泰志の短編集『黄金の服』に収められた同名短編。函館を舞台に、壊れた生活の「続き方」を見つけようともがく男女が、境界線=フェンスのこちら側で交わす視線と…
『2つ目の窓』(英題:Still the Water)は、2014年公開の日本映画。監督・脚本は河瀨直美。舞台は、監督の祖先ゆかりの地・鹿児島県奄美大島。サンゴ礁の海と原生林のあいだで、高校生の界人と杏子が、出会いと死別を通して「生と死の連なり」を受け取って…
『真珠の耳飾りの少女』は、2003年に公開されたイギリス=ルクセンブルク合作映画。監督はピーター・ウェーバー。トレイシー・シュヴァリエの小説を原作に、17世紀オランダの画家ヨハネス・フェルメールと、彼の代表作のモデルとなった少女との交流を描く。…
『モンパルナスの灯』は、1958年に公開されたフランス映画。監督はジャック・ベッケル。19世紀末から20世紀初頭のパリを舞台に、画家アメデオ・モディリアーニの短くも苛烈な生涯を描いた伝記ドラマ。アートの殿堂モンパルナスを背景に、貧困と病、酒と孤独…
『赤い風車』は、1952年に公開されたイギリス映画。監督はジョン・ヒューストン。19世紀末ベル・エポックのパリを舞台に、画家アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの生涯を描いた伝記映画。ムーラン・ルージュの喧騒と退廃の裏側に、孤独と芸術への執念…
『フレンチ・カンカン』は、1954年に公開されたフランス映画。監督は巨匠ジャン・ルノワール(画家のルノワールの次男)。19世紀末のパリを舞台に、キャバレー「ムーラン・ルージュ」誕生の物語を描く。伝説的な踊り「カンカン」の復活を夢見て奔走する興行…
『茜色に焼かれる』は、2021年に公開された日本映画。監督は石井裕也。社会の理不尽に翻弄されながらも、母と子が必死に生を繋ぎとめようとする姿を描くヒューマンドラマ。尾野真千子が母・良子を演じ、その圧倒的な存在感が強烈な余韻を残す。 スタッフ 監…
『泳ぎすぎた夜』は、2018年4月に公開された日仏合作の日本映画。監督は五十嵐耕平とダミアン・マニヴェルの共同監督による成人と子どもの境界を漂う詩的なロードムービー。雪深い青森を舞台に、眠れぬ夜に起きた6歳の少年が描いた「魚の絵」が、朝の小さな…
『アヒルと鴨のコインロッカー』は、2007年に公開された日本映画。監督は中村義洋。伊坂幸太郎の同名小説を映画化し、仙台を中心とする宮城県オールロケで、現在と過去が交錯する構成の中に“どんでん返し”を仕込んだ。引っ越し初日に隣人から持ちかけられる…
栗城史多さんほど、その死が複雑なクライマーはいない。 亡くなってからも批判の書籍が何冊も出版され、SNSの誹謗中傷がバズり、ネットの掲示板には毎日のように悪口が書き込まれる。 批判は栗城さんの登山スタイルに対するものだが、誰も栗城さんのヒマラヤ…
『エヴェレスト 神々の山嶺』は、夢枕獏の同名小説を実写映画化した2016年公開の作品。岡田准一演じるカメラマン深町誠が、阿部寛演じる天才登山家・羽生丈二の謎を追い、エベレスト初登頂の真相に迫る。撮影はネパールやフランスのシャモニー、ヒマラヤ標高…
『朝が来る』は、2020年に公開された日本映画。監督は河瀬直美。直木賞作家・辻村深月の同名小説を映画化し、「特別養子縁組」という制度を通して家族の絆と赦しの物語を描く。血のつながりを超えた親子の愛と、過去の選択がもたらす葛藤を、河瀬監督らしい…
石井裕也の最高傑作にして2021年のナンバーワン映画。テアトル新宿で2回、鑑賞。 言葉も目的も違う日本人3人と韓国人3人が1台のバンに乗って同じ東の海を目指す。 東の海は太陽が昇り、日本と韓国を繋ぐ場所。妻を亡くし、歌を失くした男と女が波のように揺…
あなたにとって、人生とは? そう訊かれるたび、僕はいつも、ひとつの映画のタイトルを答える。 それは11年前、大学生が教えてくれたものだった。 当時、僕はスポーツ新聞の校閲部でアルバイトをしていた。そこに、慶應大学の3年生の女性が入ってきた。卒業…
『冬へのパッサカリア』は、冬へと向かう北の大地を舞台に、"記憶"をめぐる3つの物語が紡がれる連作短編集。2020年から2025年にかけて北海道各地で断続的に制作され、全編iPhone11で撮影された。 タイトルの「パッサカリア」は、繰り返されるメロディやリズ…
『メガロポリス』(Megalopolis)は、2024年公開のアメリカの叙事詩的SFドラマ映画。監督・脚本・製作はフランシス・フォード・コッポラ。2024年5月に第77回カンヌ国際映画祭でプレミア上映された後、同年9月27日に米国でライオンズゲート配給により劇場公開…
公開年:2023年11月25日 監督:鈴木宏侑 出演者:新井秀幸、和座 彩、錫木うり、鍛代良 、 久保田翔、橋本つむぎ、柳谷一成、池内明世 、 金谷真由美、野呂健一 撮影:近藤康太郎 脚本:新井秀幸 音楽: バッハ、ベートーヴェン 配給:マーブルダンス 上映:…
子どもの頃からアニメや戦隊モノを見ても、主人公よりライバルに惹かれていた。双子に生まれ、マジメな弟と比較され、劣等感を抱えていたことが影響したのだろう。主役の引き立て役となる影に、自分を重ねていた気がする。 『シンドラーのリスト』を見ても、…
『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』(原題:Nicky Larson et le Parfum de Cupidon)は、2019年にフランスで制作されたアクション・コメディ映画。北条司の漫画『シティーハンター』を原作とし、80〜90年代のアニメ愛とパロディ精神を全開…